みなさんこんにちは。まーきゅりーです。

相場ではよく、「NYダウが上がった日は、翌日の日経平均も上がりやすい」と語られます。前日の米国市場が強ければ、日本市場もその流れに乗る——聞けば当たり前のようにも思える通説です。この話、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。

私もこの通説を、実際にトレードの形で検証したことがあります。ただ結論から言うと、この通説をそのまま使っても、うまくいきませんでした。むしろ、そこから発想を逆転させたところに、私が5年間続けている手法の原型があります。今日はその経緯を書いてみようと思います。

通説通りにやってみたら、うまくいかなかった

最初に試したのは、素直な発想でした。NYダウが前日に上がっていれば日経平均を買い、下がっていれば売る。「アメリカが強ければ日本も強い」という、ごく自然な発想です。

ところが、これを実際に検証してみると、思ったような成果は出ませんでした。理屈としては筋が通っているように感じるのに、いざ数字にしてみると再現性が乏しい。よくある「聞いた話をそのまま試してみたけれど、うまくいかなかった」というパターンです。ここで諦めていたら、今の手法はなかったと思います。

ダメ元で、売買する銘柄を入れ替えてみた

成果が出ないまま検証を重ねていたある時、ダメ元で発想を逆転させてみました。「前日のNYダウから日経平均を予測する」のではなく、「その日の日経平均から、これから開くNYダウを予測する」という向きに、売買する銘柄そのものを入れ替えてみたのです。

具体的には、日経平均の日足が陽線(前日より高く終わる)であればNYダウを買い、陰線であればNYダウを売る、というルールです。通説とは主語と時間軸が逆になっています。

正直、あまり期待はしていませんでした。ですが検証してみると、これが理論上利益の出る結果になりました。通説をそのまま使うと機能しないのに、向きを逆にした途端に機能する——この発見が、今も続けている日経平均-NYダウ手法の出発点です。

なぜ、逆にした方が機能するのか

ここからは私なりの仮説になりますが、鍵は「時差」にあるのではないかと考えています。

日経平均が引けた時点での陽線・陰線は、その日一日の投資家心理——リスクを取りに行く地合いだったのか、リスクを避ける地合いだったのか——を映しています。日本市場が閉じたあと、欧州市場を経てアメリカ市場が開くまでには数時間の間があります。その間、地合いが大きく反転するようなニュースが出ない限り、その日のうちに形成されたリスク心理は、そのままアメリカ市場にも持ち越されやすいのではないでしょうか。

一方で通説の「前日のNYダウから日経平均を予測する」というアプローチは、すでに一晩(場合によってはそれ以上)時間が空いています。一晩あれば、地合いを変えるニュースが入り込む余地も大きくなる。もしかすると、この「時間差の長さ」こそが、通説がうまく機能しなかった理由なのかもしれません。

同じ日のうちに、先に動いた市場の心理が、後から開く市場に持ち越される——この構造の方が、一晩空けるより再現性が高かった。それが私の理解です。

この手法にも限界はある

とはいえ、これは万能の法則ではありません。地政学リスクが強まっている局面など、通常の地合いの連鎖が崩れる場面は当然あります。実際、直近もイラン情勢の緊迫化でNYダウが大きく動く場面がありましたが、こうした「相場そのものの前提が変わる」ようなニュースが挟まると、この手法の前提である「地合いの持ち越し」がそのまま機能しない場合もあります。

5年間続けてきた中でも、休場日には無理にトレードしないなど、機能しない条件を避けるルールを自分なりに作ってきました。これはあくまで経験則であって、絶対的な法則ではない、という前提は忘れないようにしています。

おわりに

「NYダウが上がれば日経平均も上がる」という話は、相場ではよく語られる通説の一つです。ただ、聞いた話をそのまま使うのではなく、自分の手で検証してみたからこそ、この逆のパターンにたどり着けました。

通説を鵜呑みにせず、自分で確かめてみる。今回の発見のきっかけは、結局そこに尽きます。もし同じような通説を耳にすることがあれば、一度、逆から見てみるのも面白いかもしれません。